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2005.10.14

爛熟のことのはにしばし酔ふ-泉鏡花の「日本橋」

花組芝居2005年10月本公演
~鏡花まつり~「泉鏡花の日本橋」
世田谷シアタートラム 10/12(水)19:05-20:45

花組芝居が7年ぶりに「泉鏡花の日本橋」を再演するというので、ちょっと各所に無理難題を申しあげて足を運んでまいりました。好きではあるもの、なかなか機会が合わずにちょいと縁遠くなっていた花組芝居の舞台。最後に見たのが「天守物語」再演だったかどうだか、なので、感想を連ねるにも的はずれもよいところは、どうぞご容赦下さいませ。

原作を読んでいない・新派でのそれは見ていない・なおかつ7年前の記憶は既に薄らいでいると情けないことこの上ございませんが。鏡花の絢爛豪奢な物語世界と、加納幸和氏が舞台にひととき形づくらんとする世界の融合は、より強く・明確になった、と感じました。7年前のそれが、鏡花の豪奢なことのはの世界を立体にする試みだったとすれば。今回のそれは「鏡花のことばを道具立てにして、加納氏の美意識を劇場の隅々までに満たすものでした。

特に初演との違いを覚えたのが、葛木・お孝・清葉(・赤熊)の関係性について。初演では「お孝の悲劇」を頂点に、それの対として葛木を配し、その対を眺める(そして語り部となる)位置に清葉を置いた、と感じていました。それが今回の再演では4つがほぼ等位置に配され、1つの縁がまた1つの縁に絡み……という絡みの妙を楽しませていただいた、との感に変わりました。お孝を演じる加納さん以外はほぼキャストが異なるので、印象が変わるのは当然ですが。お孝と清葉の(お孝側からの方が強いのですが)意地の張り合いがより強くなったのも、驚きのひとつです。前回だと突っ張るお孝に見守る清葉、の図を見ていたのですが、今回はそれぞれの(芸者としての)意地がきちんと伝わっており、それも含めて全景が最後にきれいに収束するんだなあ、との印象を受けました。

久々の花組を見て「最近歌舞伎を見てないなあ」と、不勉強ぶりを指された部分もあります。や、勿論知らないでも十分楽しめる拵えではあるのですが。知っていればより深く楽しめるんだよ、と。そのいとぐちをはらり、はらりと播いてくださってるんですよね。ひとつことだけにのめるのもまたありなのですが。十を知るからこそ、それぞれの一が楽しめる。そのことを、改めて痛感してもおります。

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Comments

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Posted by: How To Lose 10 Pounds A Month Naturally Thin | 2015.07.25 at 08:14

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